月下美人ー親友以上恋人未満は、運命じゃない二人ー【完】
間違いを起こしても育ててこその門下弟だろうと思うが、
多透からやって来なければ、景周が一方的に何を言っても何をしても意味のないことは、今の涼音にはわかる。
「……多透、ほっぺた紅くない?」
両頬とも同じ色だったからすぐには気づかなかったが、熱があるのとは違う色味をしている。
多透は肌が紅くなりやすい――ことはなかったと思う。
「あー、バレる?」
多透はバレない自信があったのだろうか。
右頬に手をやる。