雨の中の君
少し遅れて雫が来た。
わたしの傘をさして。
「あれ、今日は外まで来てくれたんだ」
雫は嬉しそうに笑った。
もう、そんなに嬉しそうに笑わないでよ...
「今日はね、伝えたいことがあるんだ」
頑張れわたし!
「あのねっ。あたしね。前から雫のことが....。」
「え?」
「好き...だったの。」
雫は大きく目を見開いた。だけど、それは悲しそうな顔に変わっていった。
「ごめん。真琴。気持ちは嬉しいけど、答えられない。」
終わった...。
泣くなわたし!
「そ、そうだよね。ごめんね?なんか...」
「真琴「じゃ、じゃあわたし用事あるから」」