放送ゲーム

ｷｰﾝｺｰﾝｶｰﾝｺｰﾝ



やっと学校、終わった。
やっぱり学校はめんどくさいな。
授業とか全然分かんないし……



ボロボロになった教科書を鞄に入れて、帰る準備をする。



ツンツンツン



京(またあいつシャーペンで……)



京「はぁ……なに？」



秀「あ、ごめん。また、癖で。この紙返すな。」



秀太がポケットから紙を取り出して俺に渡す。



京「あ……。別に俺この紙いらねーし。捨てるか。」



受け取った紙を持ってゴミ箱へ捨てようとすると



秀「ま、待って。だったらさ。その紙、俺にくれない？」



手を止める。



京「別にいーけど……。なにかに使うのか？」



秀「いや。なんとなく。面白そうだしさ！」



秀太に紙を渡す。



京「うっし。じゃあ学校も終わって暇だし、駅前にあるクレープ食べに行こうぜ。」



最近できた駅前のクレープ店。


上手いと評判だったので、ずっと気になっていたのだ。


秀「あ、わり。俺、今日用事あんだわ。しかも居残り！ほんっとごめんな。今度ぜーったいに行くから！」



目の前で手を合わせて謝る秀太。



京「えーー。まぁ用事ならしょうがないか！絶対だからな！」



秀「おう！」



そして鞄を持ち秀太に手を振って家へ帰る。



西川どうりを真っ直ぐ進み、右に曲がると俺の家がある。



徒歩で20分だ。



いつも ちょっかいを出してくる秀太と帰っている時は40分はかかる。



秀太といると話しやすいし気を使わなくて済むから楽だけど。



ｶﾞﾁｬ



京「ただいま～」



母「お帰りなさい。今日は少し早いわね。」



京「まぁね。」



と言いながら２階にある自分の部屋へ行く。



京「あー。暇だな…。テレビでも見るか。」



俺専用の小型テレビのリモコンをとり適当にボタンを押す。



俺は結構ニュースとか見る方で暇な時はよくニュースを見ていた。



ボーっとテレビを見ていると、西川高校2年の堀村千恵(ﾎﾘﾑﾗﾁｴ)が殺害されたというニュースが出ていた。



西川高校は俺が通る西川通りに大きく建っている所だ。



本当は近いから、そこに行きたかったのだが私立だし行く人もあまりいなかったため止めた。




テレビの中のアナウンサーはこう言っていた。



「昨日の朝8時頃、西川高校2年の堀村千恵さん（17）が2年3組の教室で遺体で発見されました。頭や足、肩などにハンマーで殴られた跡があり、未だ犯人は捕まっておりません。」



京(西川高校……俺らの学校とめちゃくちゃ近いんですけど……。)



「ポケットには堀村千恵さんが書いたと思われる書き途中の手紙があり……」



京(……手紙かぁ。誰かに渡すつもりだったのか？)



「手紙には『4.全員そろってしまうと、また死の連鎖が始まってしまう』と書かれており、いったい何を伝えたかったのか、犯人の手がかりなのか、と警察は調査を続けています。次のニュースです。」



京(……どこかで聞いたような……思い出せない……考えすぎて頭が爆発しそうだ。)