つかむ、その手。


「あたしやあおいにわがまま言っていいよ
....めぐは、すぐ我慢するから....甘えな」



わたしは心が苦しくなったのがわかった

窓の外の空は曇ってて....わたしの心みたい
なんて思ってたさっきの自分を殴りたかった



『....だ、ばかだばかだばかだ....おおばかだ』


「え....ばかは、あおいだけにしといてよ」



ケラケラと笑うなつきの声をきいたら
自然と頬を涙が伝った


目を閉じれば、曇り空と大嫌いなあの女
それとあおいとなつき....聞こえるのは雨の音


今でもはっきりと思い出せてしまう"あの日"は
わたしの心に、記憶にしっかりと刻まれてる

人が嫌いで大人が嫌いで、自分も嫌いで
何もかもが憎くて....色でいうなら真っ黒

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