君のとなり

「じゃーな」

いつもの分かれ道でわかれた時だった

「あ、瞬くん」

その透き通った綺麗な声に俺は思わず振り向いた

声を発した人は

透き通るような白い肌

緩いカーブを描いた黒く長い髪

薔薇のように紅い唇と頬

二重で綺麗な瞳

すごく綺麗でかわいかった

「おー凛!今帰り?」

「うん!図書室で勉強してたらちょっと遅くなっちゃって」

「この時間は危ないんだし、もっと気をつけなよ」

「くすっ、お兄ちゃんみたい」

2人はそのまま帰っていった

ドクンっドクンっ

なんだこれ…?心臓がやけにうるさい

女を見てこんなこと初めてだ

ただわかることはもう一度、その声を聞きたい

それだけだった
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