ミク。

冬の華

我ここに一つの予言を記す者なり。まず、この天界に美と色を象徴する3名の四季神が誕生せし時、光のみたまも大きく育ち、やがて強力な光·聖天使となる沈丁花の娘と、清らかな心で血と身を与え悪魔を従わせる厄受けの巫女が誕生する事だろう。さすれば麒麟。ペガサス。火の鳥が目覚め、いずれこの天界がヒトツになるであろう。

~これは、天界中立最上級神資料保存館に保存されているとされる予言書の出だし部分だ。
まず説明しよう。実はこの頃の天界は一重に天界と言えども真のヒトツではなく、そこで我こそ真の王だと唱える3名の王族によって3つの大きな国に別れていた。彼等は自らを主神。天帝。真王だと名乗り、ことある事に競い合い、何かといがみ合っていた。
そんなある時、今まで四季神として活躍していた一人の四季神が天界の魔物禁止区域で行われている討伐に狩り出されて魂ごと消されてしまった為、道ずれの命で4名共に不在となってしまった四季神の代わりとなる新たな四季神が今回は天帝と名乗る最上級神が納め管理する国で誕生した。そしてこの時誕生した神の子供達こそ、過酷な運命に翻弄される事になる予言書に記されていた四季神達だった。
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