【完結】 甘い罠〜幼なじみは意地悪女~
「いただきま〜す!」
笑顔で言う美沙の向かい側で、俺の表情は沈んでいた。
何これ・・・。
人間の食い物か?
目の前には、口が開いてしまい具と皮がバラバラになってしまっている得体のしれない物が並んでいた。
「美沙〜。そっちのを食べさせてよ〜」
「嫌」
甘えた声を出してみたが、美沙によって完全拒否された。
「美沙ちゃん・・・」
「気持ち悪い声を出さないの!」
「だって・・・」
「じゃあ、半分食べてあげる」
美沙はそう言って、隣に座り餃子の出来損ないを食べ始めた。
「准の作った餃子、おいしいよ〜」
笑顔で言う美沙に疑惑の目を送りながらも、目の前の物体に箸をつけた。
「うまい!」
見た目はおかしくても、味は餃子。
なかなか旨いやん。というか、美沙の味付けが上手いんやな。
「当たり前やん!誰が作ったと思ってるんよ!」
「すみません」
俺らは、お腹いっぱいになるまで餃子を食べた。