松本、宮森、相川、野中・・・
確かにクラスメイトの名前もある。

「・・・!」
「どう?嘘なんかじゃなかったでしょう!」
「なんで消さないんだ」
「消したら教科書やカバンにいたずら書きされるのよ!女子にね・・・」


ドクン
ドクンドクンドクン

心臓が爆発しそうだ。
俺には未知の世界だった。

「いたずら書きなんかされたら、親にもバレるじゃない・・!!アタシは1人でいいから親にはバレたくないのよ!!!」
「でも、でもよ・・・嫌じゃないのか?」
「慣れてる」

ビクッ

裕美に触れようとした指が震える。
何か壊れてしまいそうで、躊躇った。

「やっぱり、あんたも同じ」
「え?」
「関わりたくないんでしょう。触れなきゃいいじゃない、見なきゃいいじゃない」
「日高・・・」
「気安く呼ばないでって言ってるじゃない!!もうどっか行ってよ!!うんざりだわ!」


心が痛んだ。
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