First Letter〜1年間の夢物語〜



どうして、そんな顔してるの?

昂哉。私何かしたかな?


「悪い、瑠昂が何かしたとかそんなじゃないんだ。ただ、あんまり仲良いとこを友達とかに見られたら、変な噂たつだろ?」


そんなの…

私は気にしてないよ。

噂なんて…


「俺は別に誤魔化せるからいいんだ。でも、瑠昂まで何か言われるのは嫌だから。だから、出来るだけ見られてるとこでは話さないようにしようって…」


私のため…?

昂哉は私のことを考えて、冷たい態度で接していたの?


「私は、噂なんて気にしないよ…。昂哉と話せない方がもっとやだよ」


悔しかった。

悲しかった。


でもそれ以上に暖かくなった。


「悪かった」


「うんん、大丈夫。昂哉はわるくない。でも、それなら言って欲しかったな?」


「そうだな…」


ねえ、どうしてまたそんなに悲しい顔をするの?



< 47 / 56 >

この作品をシェア

pagetop