名前を教えてあげる。
そのまま、愛撫するように撫でさすり、指先が少しずつ美緒の中央へと近付いていく。


「冗談なんか言うかよ…なあ、頼むよ?我慢出来ねえよ…家だとあいついるから、思い切り楽しめねえじゃん?

こないだだって、いいとこであいつが起きておしっこ〜とか言いにきて、中断して、そのままになっただろ?

腰の具合も良くなかったしさ、今なら美緒のこと、すっげえ満足させてあげられる気がするんだ…」



あいつとは、恵理奈のことだ。


太腿を這っていた光太郎の骨張った指は、美緒のうなじに移り、刺激を始める。

指先から光太郎の熱い体温が伝わってくる。美緒の弱い部分を知っているのだ。


馬鹿げた誘いだと一蹴するつもりだったのに。



「………どこにいけばいい?」



いつの間にか、口から言葉が出ていた。
掠れた声が自分のもののような気がしない。

美緒の雌の本能が、光太郎の誘いを拒否させてくれなかった。





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