press come dark behind





校内は歩いたことあるから、校長室の場所へはすんなり行けた。

それなのに何故聞くかですって?



私が高校を卒業したのは、私が現在21歳だから、かれこれ3年前。

校長室が変わっているかもしれないじゃない。

念には念を入れよってやつよ。



コンコンコンッ

「どうぞ」

「失礼します」



入ると、私が高校にいた時と変わらない校長先生がいた。

名前は、武井義孝(たけい・よしたか)さん。

昔は黒髪だったけど、今は白髪が混じっている。

でも、素敵なオジサマだわ。

私の恩人なの。



「毬子くん。
久しぶりだね、元気だったかい?
まま、座りなさい」

「お久しぶりです校長先生」



私は座りながら校長先生に微笑む。



「栄助(えいすけ)から聞いているよ。
今働く場所がないんだって?」

「ええ。お恥ずかしいお話ですが」



栄助というのは私のパパ。



「毬子くんは大切な生徒だ。
わしが働く場所を見つけてあげたよ」

「何ですか?」



ありがとう、校長先生。

昔も今も、あなたに感謝しますわ。









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