エレベーター
塾のエレベーター

あの人?

『はぁぁぁ。今日も5コマ全部授業だったからつかれたぁ。』
 あたし甲野さな(こうのさな)は、中学3年。一般世間でいう受験生。
 お母さんもお父さんも厳しくて中3だけど、ケータイとか無縁。
 そんなんでも勉強を頑張れるのは、塾の最寄り駅で逢うある男の子がいるから
 どこの塾かはわからないけど、うちの塾ってことはないんだと思う。うちの塾は大手じゃないから人が少ない。だから個別指導なんだけど教室はだいたいいつもあいてる。
 その男の子なんだけど、この間その子が自販でジュースかってて、買い終わったら、お金を落とした。でも、男の子はそんなことに気づかずどんどん行ってしまった。それはお札で近くの小学生がそれを拾おうとしてた。だからあたしは急いで走ってお札を拾ってその子に届けた。そしたら
「え、ありがとう‼今でも届けてくれるような人いるんだ。以外。とりあいずセンキュ‼あ、お礼にこの札もってっていいよ。なんか意味ない気がすっけど」
と言って笑いながらあたしにお札を渡して階段を昇って行った。とってもかっこよくって終始あたしはその子の顔に見とれてしまった。整った顔つきで、読者モデル、いわゆる読モ?ってやつをやってそうなくらいかっこよかった。その日以来電車で一緒になると会話するとこもあってその子のことをだいぶ知ってる。まず名前は笹野陵(ささのりょう)。
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