【BL】極悪執事のご主人様


有無を言わさぬ口振りに、俺は黙って頷くしかない。


「良い子です。」


よしよし、と頭を撫でられる。

また、子供扱いだ。


「サービスと言うからには、あんなことや、こんなこともしていただけますよね?」
「あんなことや、こんなこと?」
「言わせるおつもりで?」


意地悪く笑う顔を見て、何を考えてるのか、大体予想がつく。


きっとろくでもないことだ。



「何でそんなこと……」
「おや?夏紀様はお詫びの一つも出来ない坊っちゃんだったのですか?」


こ、こいつは~~~~!

「そんなことない!」
「じゃあしてくださいますよね?」


高槻は顔を近付けて、自分の唇を指差した。

キスをしろという合図。

「ほら、夏紀様?このぐらい簡単でしょ?」
「お前、本っ当に性格悪いな!!」
「ええ、悪いですよ?何度も言っているでしょう?ですが、全ては夏紀様のせいなのですよ。」


そう囁く俺の執事は、今夜も意地の悪い笑みを浮かべるのだ。



――end――





< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:26

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

【BL】弟注意報。

総文字数/2,265

恋愛(その他)3ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「ねぇ、俺の紺色の下着知らない?」 「知らねー。何で俺が兄さんのパンツの在りか知ってんだよ。」 「そ、そっか。そうだよな、ごめんなー。」 「…………(危ねー!バレたかと思った…)」 (↑履いてる。) その弟、 ツンツンブラコンにつきご注意願います。 ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本作はBL作品です。
LittlE bY LittlE

総文字数/6,607

その他13ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「目ぇ悪ぃーんだ?」 「うん。まあね」 「眼鏡、かけねーの?」 「うん。まあね」 「なんで?」 「だって余計なモノまで、 見えちゃうでしょ?」 俺の同居人は、少し変だ。
晴れた空が見えるまで

総文字数/3,635

その他7ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
“雨は大好きだった。 だって、この頬を伝う雫を 隠してくれるから。” 俺達は、先を見据える為じゃなく 明日のために今を生きる。 聞こえてるか? 誰かの為になんて大袈裟なこと 俺達には出来ねーんだよ。 “青空に憧れて それでも、一人で空は 見上げられなかった。”

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop