不機嫌な彼のカミナリ注意報
「あ、あの! もう食べ終わるとこだったのでお肉の邪魔にはなってないですよ」

 あわてふためくように咄嗟に笹岡さんに言葉を返すと、ブハっと噴き出すようにケラケラと笑われた。

「緒川さんってそんなに天然だっけ?」

「……は?」

 言われた意味がわからなくて隣の風見さんのほうを見るけれど、変わらず不機嫌そうな表情のままムスっとしている。

「とにかくコイツは行かせない。焼きそばなんて誰かが適当に焼けばいいだろ。……それこそ、清瀬にやらせたらどうだ?」

 ムッとしたまま風見さんが言うと、笹岡さんが困ったようにヘラっと笑った。


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