不機嫌な彼のカミナリ注意報
「ここまでは、風見さんからOKが出た分なんです。あとはこれをコピーして、ホチキス止めしなくちゃいけなくて……」

「わかった。何部?」

「30部です」

 私はにっこり微笑むと、その書類を手にコピー室へ向かった。

 みんなが戻ってくるまであと十五分くらいある。
 その間にコピーしたものをホチキス止めして、松本さんに渡してしまえばいい。

 私はコピーを撮りながら高速でホチキス止めをしていき、みんなが戻ってくるギリギリの時間に仕上げて松本さんに手渡した。
 すると彼女は泣きそうになりながら頭を深々と下げてお礼を言う。

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