不機嫌な彼のカミナリ注意報
 今もそうだ。清瀬さんは別のチームの人なのに、わざわざ私に頼んできた。
 営業部にファイルを届けに行って、代わりに資料を貰ってくるなんて、大した仕事ではないから別にいいのだけれど。
 私が行くより、美人の清瀬さんが行ったほうが営業部の立川さんもうれしいのではないかと思う。

 私はにっこりと笑って席を立ち、エレベーターに向かった。

 営業部は階を3つ下におりたフロアにあって、男性が多い部署だし大所帯でいつも騒がしい。

 清瀬さんは、このガヤガヤとしていて忙しそうな営業部の空気が苦手なのだろうか。
 などと思いながら、その立川さんという人の居場所を聞いて頼まれた仕事を終わらせる。



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