不機嫌な彼のカミナリ注意報
「俳優?……誰だそれ。見ない顔だな。売れてないのか?」

「売れてますよ。本国の韓国では大人気です!」

「ふぅ~ん。お前、こいつと知り合いなの?」

 真面目な顔をして言う風見さんがおかしくて、思わずケラケラと笑ってしまった。
 そんな私を、風見さんがポカンとした表情で見つめる。
 やっぱりまだなにか誤解しているみたい。

「そんなわけないじゃないですか。彼と面識なんて一切ありませんよ」

「はぁ? それじゃあ、ただのファンだろ?!」

「そうです。ただのファンですけど?」

「っ……………バカバカしい!!」

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