初恋Daysーあの場所で、また逢えたなら

――――――………

昼休み。真っ青な空の下。



学校の中庭であたしと砂歩は、購買で買ったパンを食べていた。



「もぉ~砂歩ってばぁ、なんでいままで言ってくれなかったのぉ?」



あたしは普段と変わらない様子に見せて、明るく砂歩に聞いた。



「ごめんね、華……」



「成と付き合ってたなんて……びっくりだよぉ」



「黙ってて、ごめん。成くんが華に話すまでは、先に言わない方がいいのかなって思って……」



「そっか……」



だから砂歩は、成と付き合ってること言ってくれなかったんだ。



それでも、成を好きってことくらいは、話してくれてもよかったのに……。



そう思ってしまうのは、あたしのワガママなのかな。



「でもまさか華に、キスしてるところ見られちゃうなんて……」



砂歩は、恥ずかしそうにうつむく。



「うん。けっこう……びっくりした」



「へへっ。だよね」



「聞いてもいい?砂歩は……いつから成のこと好きだったの?」



「いつからかなぁ……。2年になって同じクラスになって、明るくて楽しい人だなーって思った」



「お調子者なだけでしょ?」



「そんなぁ。それだけじゃないよ?バイト先も同じで、成くんにいろいろ助けてもらって……なんか気づいたら好きになってたんだよね」



幸せそうな表情で話す砂歩を見て、あたしの胸はまた痛んだ。
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