俺様王子と2℃の恋
 だけど三里さんは「それより」と私の肩に手を回す。え、なにこの人……!?

「あ、の、三里さん? これは……」

「え、なにって考えるんでしょー? どうしたら女嫌いを克服できるか。
 俺が考えるに、触ればいいんだよ。

 ボディータッチ!」

「さ、さわる……?」

 あぁ、まぁ確かに手が触れただけで「うわ!?」だし、たまに人を病原菌みたいな目で見るし……なるほど、触って耐性を整えるということか!

「分かった気がします」

「でしょ!? じゃほら、練習ー」

「――え?」


 トサッ


 そう言うや否や、私は三里さんに押し倒される。
 後ろにあったベッドが、私たちを柔らかく受け入れた。
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