俺様王子と2℃の恋

another8

- another -

「……」

「おいおい、やめろって朝からずっとその空気! もう昼だってのに、何とかならんわけ!?」

「うっせー、もともとはお前のせいだからな――掛下」

「え、俺!?」

 昨日と何らテンションの変わらない掛下を横に、俺の頭は昨日から回らないでいた。

「というかさ、俺の前座でだいぶ雰囲気よくなってただろー」

「あれを前座って……マジでその内訴えられるぞ?」

 結構強めに言ったにも関わらず、掛下は「丸坊主はヤダなー」と言っている。元から短髪だから構わないだろーに。
< 158 / 319 >

この作品をシェア

pagetop