俺様王子と2℃の恋
「じゃあ大罪人同士、
 キスで相殺するのはどうでしょう?」

「……ヒュゥ、ノッた。
 今すぐ?」

「ノンノン。
 私がしてって言った時だけ」

「……俺が損してないか?」

「その分、樹の願いを叶えるって言ったら?」

「……サイコーだな。これ以上ない大盤振る舞いだ。ノッた」

「きゃー怖い。何されるのかしら?」

「何もしねーよって言っても不満だろ?
 そーゆーことだ」

「ふふ、分かった。じゃあ……
 そーゆーことで」

 お互いギュッと手を握りしめ合う。
 そして樹もきっと感じているだろうことを、もう一回唱えてみる。


 幸せとはこういうことなのだ、と――


「あ、バス、今行かなかった?」

「うっそ」


番外編:彩花の苦労――end
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