AM1:30
桜は散る
大地が私を呼んでいる。


教室にいた私は、声を頼りに走っていた。



よみ?こっちやで。



声はするのに姿が見えない。



焦って走って、ようやく中庭で大地を見つけた。



「よみ遅いやん。俺ずーっと待っててんけど。」


そう言って笑って、私の手を握る。



「よみの手、あったかいなぁ?ねむたいん?」


そのまま引き寄せられて、すっぽりと抱きしめられた。



「大地、どこにもいかないで。」


「俺はどこにも行かんよ。ずーっとよみのそばにおる。」




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