ナイト!
お姉ちゃんといい、吹雪くんといい、夜の営みとやらをそんな簡単に暴露してもいいものなのだろうか。
「そーいや初めて会った頃、女装してるとか言ってたねー」
「俺も、まさか蘭チャンの妹が凛ちゃんとは思わなかった」
「妹をよろしくね、この子、問題起こしやすいから」
いやいや、お姉ちゃん。
この人たちの方が、問題起こしてるから。
「吹雪」
「どうした、結衣」
「………」
「…うん、誰彼構わず言ってるわけじゃないよ」
吹雪くんと南雲くんの、不思議な会話。
どういうことだろう?
お姉ちゃんを見ると、少し寂しそうな顔をしていた。
この場でわかってないのは、たぶんあたしだけ…。
「おっと、いけない。もう帰らなきゃ」
「もう時間?」
「うるさいお迎えがくる時間なのよ」
うるさいって…ただのお姉ちゃんの使用人でしょ…。