ナイト!



茅野くんはそれ以上言うこともないというように、視線を机に戻した。



あたしも、それ以上言うことなくて、黙々と作業に戻った。






ーーーーー……




「ちょっと、良いかの〜?」




ドアのノックも無しに、堂々と部屋の中に入ってくる理事長。



今日はいつもの着物姿ではなくて、白を基調とした、涼しげな浴衣姿。



「どうかしましたか?」



理事長が生徒会室にくるなんて、今までなかったのに。




「頑張っておるか見に来たのじゃ!今日は夏祭りというのに、二人して何をやっておるのか気になっての」




そう言いながら、この部屋の一番大きなソファーに座る理事長。



茅野くんはすかさず冷たいお茶をだしている。



なんという早技……。



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