雨のち晴れ
ねぇ、先生
人はどうしてあとになって気づくのだろう

私はあの時
もうお父さんに会えないんじゃないかと本気で思ったんだ

考えたくないけど、もしお父さんが死んでいたなら
私はまた、お母さんの時のように同じ過ちを繰り返そうとしていたんだね

当たり前を当たり前と思わない

お父さんがいなかったこの何日間かは
本当に寂しくて寂しくて仕方なかった

家の中がとても広くなったようでした

私が長い間、あの暗闇で生活できたのは
お父さんがいてくれる

お父さんが見守っていてくれるという安心感が
どこかにあったからなんだね

今更だけど
やっと気づけたよ

本当にお父さんが生きてて良かった

もう一度この家で
お父さんの笑顔に会えることをありがたく思います
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