また、キミに逢えたなら。


不安になりつつ瑠璃の言葉を待った。



「今度隣のクラスの男子とWデートすることになったんだけど、莉乃も来ない?」



ニンマリ笑ったまま瑠璃は続ける。



「もう一人の男子は、莉乃がカッコ良いって言ってた神崎(かんざき)君だよ」



「私はいいから他の人誘いなよ。それにカッコ良いなんて言ってないから」



瑠璃に無理やり言わされただけなんだから。



カッコ良いと思わない?


そう聞かれて頷いただけ。



「莉乃が来ないとつまらないもん。ね、お願い!」



両手を合わせて必死に頼み込んで来る瑠璃。



前までの私なら、ここまでされたら行っていたと思う。


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