また、キミに逢えたなら。
もちろんシロー君の病気のことは言ってない。
勝手に言っていいようなことじゃないし、病気のことは今は関係ない。
「そんなことじゃないかと思ったんだよね」
聞いてスッキリしたのか満足そうに笑う瑠璃。
「まさか莉乃に好きな人が出来るとは」
「す、好きとかじゃ、ないよっ」
焦って思わず否定した。
……好きな人。
確かに、私はシロー君が好き。
それは多分
異性として……。
男の人として、だと思う。
「もー、隠さなくていいから。莉乃が男子の話をするなんて初めてだもん、嬉しいんだよ私は」
「…………」
「今まで好きになった人っていないじゃん?莉乃と恋バナ出来るなんて夢みたいだよ」
パイプイスに座っていた瑠璃は、テーブルの上にあるポッキーに手を伸ばした。