また、キミに逢えたなら。


ありがとう。


本当に。



「ん」



「えっ?」



「手」



あ……。


ドキッ



にっこり笑うシロー君によってスッと差し出された手。


それは私に向かってまっすぐ伸びている。



えっと

これは……。

そのっ。



「莉乃と手繋いでるとさ」



手を伸ばすのが恥ずかしくてためらっていると、シロー君が頬を掻きながら照れたように笑って口を開いた。



「ホッとするっていうか、心が温かくなるっていうか。すっごい幸せだなって感じるんだ」



…………



恥ずかしいのか、ほんのりピンク色に染まるシロー君の頬。


気まずそうに目を伏せて


きっと


照れているのかな。


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