俺の彼女は完璧彼女

 俺は医務室まで夏を抱えて走った。


 医務室へ行くと保健の先生の水野さんが待っていた。


 「夏ちゃんはどういうふうにされて倒れた?」


 先生は早くというような目で聞いてくる。


 「…もとから殴られたりしていてその後ボールで頭を殴られて……この状態です。」


 先生がわかったと言ったとき、


 「……っ…大……成…」


 うっすらと夏が目を開けた。


 「……っ…」


 が、また目を閉じてしまった。


 「このベッドに夏ちゃんを寝かせて!」


 水野さんに言われ夏をベッドに寝かせた。


 水野さんは夏の頭の下にアイス枕を引いていた。


 おでこには氷がのったタオルをおいて、


 「これでよし。大成君ありがとうね。ついでにまだここにいてくれるかしら?」


 水野さんの質問に俺は、


 「……夏が起きるまでここにいます。」

 
 そう力強くいった。


 水野さんは優しく微笑んで医務室を出て行った。


 俺はカーテンを閉め夏の手を握り、椅子に座った。


 「……夏…あんまり……無茶すんなよ……」


 俺は寝ている夏に呟いた。


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