地味子ちゃん改造!?～私と彼らのラブゲーム～

それから屋上でぼんやりしていて、ホームルーム前に教室に戻った。



中に入ると、蓮がすぐに近付いてきた。
寂しそうな表情で。



｢おい、俺様を残して何処に行ってた？｣



｢………屋上｣



ぼんやりと、奈央の事を考えてた。
なんですっきりしないのか。



奈央は昔の俺によく似ていた。
俺も中学の時、あんな感じでおどおどして、人が苦手だった。
人が苦手なのは今もだけど。



だから初めて会った昨日、奈央を助けようと決めた。
前の俺みたいに、ならないように。



｢屋上!?…お前、俺が高所恐怖症だってことを知ってそこにいたのか｣



頷くと、蓮はひどく落ち込んで自分の席へと戻っていった。



さすがに可哀想だと思ってホームルーム終わった後、廊下で蓮と話していた。



そんなとき、遠くからすごい足音が廊下中に響き渡ってきた。



何だとよーく見てみると、そこには怯えたような表情をする奈央が変態翔に追いかけられていた。



っ、あの変態…



俺は咄嗟に奈央の腕を掴んでいた。
翔は蓮が捕まえてくれたようだ。



その後も奈央は困ったようにしていて、いつのまにか逃げ出されてしまった。



｢お前がぐだぐだ言ってるからだろ、変態翔｣



｢………変態翔のせい｣



｢え～、そりゃあないよ～。俺だって地味子ちゃん追いかけてたのに～｣