好きとスキが重なった日
心の声*助けて!悠真*
篠塚蓮が私の肩を掴み、円上になった机の中まで連れていくと、私をその場で押し倒した。



「なに…?」


「なにって?やろうって話?」



篠塚蓮って案外恋愛に関してはバカなのかも?


「やるって何を?」


「とぼけんのもいい加減にしろよ?」


「とぼけてないし…」



篠塚蓮は私の体の上で四つん這いになると、床ドンをしてきた。



「まずはその可愛い唇にキスかな」



私が身動きを取りたくても、篠塚蓮に太ももを足で押さえつけられ、しまいには腕までも掴まれた。



「止めて…
篠塚くんはそんなことをするような人なんかじゃない」


「俺の何を知ってるって言うの?
俺は…俺は…
お前みたいなやつにそんなことを言われたくない」


「じゃあ篠塚くんは逆に私の何を知ってるの?」


「何も知らない」


「それと同じことなんじゃないの?
篠塚くんが今言ったこと」


「うるせ
それとこれとは話が違うんだよ!
可哀想な彼女さん」



サングラスを外し、一瞬私の言葉で目をうるうるさせた篠塚蓮は、すぐさま小悪魔な目に変わり、私の唇にキスを落とした。




「んぐっ、ん…ゆ…うま…」



まるで目がしんでいて、人形のように操られた篠塚蓮とのキスは濃厚だった。



私は必死に心の中でも悠真の名前を叫んだ。








悠真が私を助けに来てくれると信じているから。

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