好きとスキが重なった日
始まりは突然に
さっき淹れたばかりの湯気が立っている、温かなココアをふうふうしながら飲んでいると…


姉が羨ましい反面、唐突に訊いてきた。


「ココア好きなんだね!

あ、そういえば…
美莉亜に話したいことがあるんだけど」


「な、何?」


″姉が話したいことがある″と言うことは、何か深刻なことに違いない。


いつもは改まって話しかけることがないから。



「美莉亜、明日までに彼氏作りなよ?」


「何言ってんの?
やめてよ、そんな馬鹿馬鹿しいこと…

それに、私に彼氏が一日で出来るはずがない」


「何か友達が最近占いに凝っていて、妹の美莉亜に彼氏が出来るって言われたの!

本当かどうか知らないんだけどね」


「私だってそんなこと知らないよ」


「そろそろ彼氏作ったら?」


姉に言われなくたって、その内作りますよ・・・




きっとね…
でも今は恋愛するのが怖い。


好きな人が出来たとしても、恋愛するのが怖くて、告白までたどり着かないまま怖じ気ついちゃうかも。
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