私と上司の秘密
どっちの家に住むかという話になり、最終的にというかほぼ独断で、課長の家に決まる。


ただ、私の家は当分は、そのままにして、
ぼちぼち荷物を運び出そうという結論に
至った。


私は、ふと思った。


『私、課長の意見に思いきり流され過ぎでは
ないかな。』


しかし、年甲斐もなく、子供のような屈託の
ない笑顔と鼻歌まじりの課長を見たら、私は、何も意見することが出来なかった。


でも私は、そんな課長も嫌いではない。


むしろ、会社では見せない課長を見れたことに
嬉しさが込み上げてきた。


そんな私は、情けないような気もする。
< 202 / 299 >

この作品をシェア

pagetop