優雅に舞う天使と花(加筆修正版:更新中)

花の誤解と天使の真実

体の震えが止まらない。

「…い…や…優雅さん…怖いよ。」

握られた両手を握り返すと

「…舞花…?何が嫌?何が怖いんだ?」

首を傾げる優雅さん。

茶色い瞳が私の瞳に不安気に映った。

「…優雅さん…私怖い。
どこにもいかないで…離れていかないで。」

真っ直ぐに見つめて訴える私に

「…何言ってるんだ?
俺はお前から離れていかない。
…それに一体どうしたんだ?
今の電話の事か?何か気に障ったのか?」

優雅さんはさらに私を覗き込むように見つめ返した。

「…怖いの。」

「…だから…舞花…何が怖いんだ?」

本心が聞けずに焦れったいような顔をする優雅さんに

私は思いきって口を開いた。

「…優雅さんが玲花さんの元へ行ってしまうのが…怖い。
…優雅さんが…いつか私を捨てて
玲花さんとヨリを戻してしまうんじゃないかって…。
そう思うと……私…怖い…。」

だから怖いの…。

私は優雅さんの瞳を見つめるのも怖くなり

手を握り返したまま堪らず下を向いた。
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