僕らの明日の話をしよう

かっこいいね。

光太がいちばん、輝いてるよ……。


じゃれるようにしがみついてくる由本くんを押し返して、光太がこっちを見た。


私と目が合った途端破顔する。



「綾センパイ! 見てた!?」



見てた。

見てたよ。


ダンクなんて派手なことやっちゃって。

あれ絶対、忍くんを意識してやったんでしょ。


ばかだね、光太。


でも、かっこよかった……。



「センパイ……っ!?」



光太の焦ったような声が聴こえたけど。


なぜか私の目には白くモヤがかかったような、体育館の天井が見えていて。

ああ、倒れてる途中なんだ。


なんて呑気なことを考えた直後、意識はそこで途切れた。




< 281 / 467 >

この作品をシェア

pagetop