You are The One.
それから私は急いでご飯を食べて勇大君と一緒に家をでた。


すると急に勇大君に抱き寄せられた。

「勇大…君?」


「クロエ…ごめんな。

この間、大切にするって約束したばっかだったのに、俺すぐクロエ傷つけて…迷惑かけて…」


「いいよ…

私は、勇大君と勇大君のママが仲直りしてくれればそれでいいから。

大丈夫だよ?」


「じゃあ、こっちも仲直り?」


「ふふっ。

そうだね。」


「よかった…。」


そのよかったっていった顔があまりにもホッとしたって顔をしてて、なんだか恥ずかしかった。


あ、そう言えば…


「勇大君こそ、さっき私から顔逸らしたでしょ?なんだったの?

私、勇大君が怒ってるのかと思ってびっくりしちゃったよ?」


「あぁ…

あれは、クロエがあんまりにも無防備な笑顔見せるから、触れたくなって…

でもお母さんいるしで…」


「そんなこと考えてたの!?」


「…悪いかよ。」


「いや…その。////」


「あー。もー。

俺クロエと会ってからなんか自分の情けなさっつーか、弱さっつーか、改めて思い知らされてる感じだわ…」


「そんなことないよ!

勇大君は十分強いし、かっこいいし、頼もしいよ?」


「…だからさ、その顔やめて?

下から覗き込むの…」


「ごめっ…きゃっ…」


勇大君は急に私を家の外壁に押し付けたかと思うと、私の顔の横に勢いよく手を置いた。


これって…

いわゆる、壁、ドンっ!って…やつですよね?
この間クラスの女子が盛り上がってたから知ってる。あるドラマで福井蒼真っていう俳優がしたらしく、その日1日周りの子はその話題でもちきりだったから。

って、そんな流暢なこと考えてる余裕はない!
「これ…壁ドンって言うんだって…

クラスの女子が盛り上がってた。

クラスもさ…今、ドキドキしてる?」


それは、それはもう!
心臓止まっちゃうよぉ〜!


「うん…」


「よかった…。」


そのまま私は唇を塞がれた。

一瞬のことだったのに、幸せ過ぎて、
私こんな幸せでいいのかなって思った。


きっとこれから色々ある。


でもあなたと一緒なら、なんでも乗り越えられそう。


「クロエ…愛してる。」


「!…うん。私も。」



END
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