先輩とアタシ



アタシは、荷物を落としてしまった。



先輩たちが気づく。



やばっ‥‥‥。



「なによ。人の告白盗み聞きですか〜?」



怒り口調で、その人がアタシを睨んだ。



再び涙溢れて、


大輔先輩は、アタシの彼氏なの!!


って言いたいけどいえなくて、


大輔先輩の顔なんて見たくなくて、



何より、何もできない自分が虚しくて。



『っ‥‥す、すみません。』



俯いたまま、それだけ言って、走って帰った。



大輔先輩が、


「ちょ!待てって!」


って言ってたけど、アタシは、そのまま走りつづけた。




なによ!!!



大輔先輩なんて知らない!!!



アタシばっかりドキドキしたりして、バカみたい‥‥‥。



.
< 142 / 405 >

この作品をシェア

pagetop