先輩とアタシ



次の日の朝、麦茶や清涼飲料水を作っていると、



「はよ!」



大輔先輩が来た。



まだ部員が来る時間より全然早いのに。


『おはよ‥うございます。』


一応部活中ってことで、敬語を使う。



「昨日ごめんな?」



麦茶を作るアタシの隣に立って先輩が言った。




『大丈夫です。‥‥ちょっと寂しかったけど‥。』


「なんだ今日は、素直じゃん?」



先輩が笑いながら言った。



だって本当に寂しかったんだもん。



それに家に帰ってからも、なんで一緒に帰れなかったのか、ってことばっかり考えてたし。




アタシって束縛してる?


って思っちゃうくらい、大輔先輩のことを知りたいんだよ?



こんなアタシは、まだまだお子ちゃま?



「あのさ‥‥今日も1人で帰ってくんないかな‥?」



申し訳なさそうに、先輩がアタシに問いかけた。


今日も‥?


『良いですけど‥‥なんでですか?』



最近ずっとタメ語で話してたから、なんか変な感じがする。



そんなことは、どうでもよくて、先輩どうしたの?



別に用事があったりするんだったら、言っててくれても良いのに。




.
< 168 / 405 >

この作品をシェア

pagetop