先輩とアタシ


涼は、高1の時に同じクラスの女の子と付き合っていて、かなり良いカップルだった。


でも、2年生になってクラスが変わってしまい、一緒に居られる時間が減ったのが理由で振られてしまった。



「吹っ切れるかよ〜!!!」


手足をばたつかせている。


「そっか‥‥。」



こいつはまだ好きなんだな?


辛いよな‥‥?


嫌いで別れたんじゃないんだもんな?


「たまに、すれ違ったりするんだ。前は目が合っても、すぐそらされたりしたんだけどさ、今はおはようとか、声かけてくれるんだ。
だから余計忘れられない‥‥。」


「そうなのか‥‥。お前いっそのこと、やり直したいって言っちゃえば?」


「何度も考えてるんだけど、振られるのが恐くてな‥‥。」



涼は涼で、真剣な恋をしている。


こいつには幸せになって欲しい。



頑張れ涼。


その夜は、疲れていたのか、2人ともすぐに寝てしまった。


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