先輩とアタシ



着いてみると、もうみんなご飯を前に、アタシの到着を待っていた。



やばっっ。



そそくさと尋佳の隣に座った。



「ちょっと遅いわよっ。何してたの?」



少し怒ったように、尋佳が言った。




『ちょっとね?』




後でちゃんと話そうっと。




ふーん、と尋佳が納得している。



そして、ご飯を食べ始めた。




なぜか、アタシと尋佳の周りは、あっちの学校の人しか見当たらない。




『尋佳‥‥なんか気まずいね?』




そっと尋佳に言った。




「だよね‥‥?なんかあの人がさっ、こっちに来てって言うから。」



目で誰かを示している。



目線の先を追うと、優人さん。



優人さんが?




そう思いつつ、ご飯を食べ続ける。




「あーあ、小夜ちんがうちの学校だったらな〜。」





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