恋するリスク
「・・・オレ、もう藤崎さんのこと、キレイって言えないかも。」

「え?」

「どう考えても・・・かわいすぎるし。

もう、かわいいって言葉以外では、形容できない。」

「!」

耳まで熱くなった私の手を、佐藤くんがぐっとつかむ。

「このまま、オレの家に連れて帰ってもいいですか?」

「えっ!?」

佐藤くんは、動揺する私の腕を引っ張ると、そのまま腕の中に閉じ込める。

「!!」

「すいません、疑問形で聞いちゃいましたけど、拒否権なしです。」

耳元で、とろけるように囁く。

頬に、彼の唇が触れた。

私はこれから、この人にずっと、ついていく。

もう一度そう心に決めて、彼の背中に手を回す。

これから始まる甘い時間。

私たちは手を繋いで、彼の家へと歩き出した。








< 153 / 174 >

この作品をシェア

pagetop