そんなアナタが好きです。



「さっきの、聞いてたよね?」









同じ言葉を二回繰り返して聞いてきた先輩が少し怖く、動くことができない。









「は、はい…すみません」




「別にいいけど…他言されると困るんだよねぇ
色々とめんどくさいから」









先輩はにやりと意味深に笑うと私の持っている書類の半分を持って歩き出す。





訳がわからずそのまま先輩についていくしかない私。









「せ、先輩っ?」




「他言しないように少しの間だけ見張りを込めてこれ持って行ってるだけ」









顔だけ振り向きそう笑う先輩。





意外と本当は優しい人なのかもしれない…









「そんなことしなくても他言なんてしません」





「ふぅん…まぁいいや」









そうだ…この機にもう一回聞いてみよう…






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