恋愛遭難★恋は水もの〜パツンと教訓!〜

第一会議室は、会議室の中でも小さく六畳ほどの広さで皆、割と気軽に使う。

ーーー説教かぁ。長いんだから、上野課長の話はさぁ。


うんざりしながら、適当なイスに座り課長を待った。


トントン…。

ドアがノックされ課長が入って来た。

「山田、時間が無いから単刀直入に言う」

ゴクリと唾を飲み込んだ。
ーーーなんだろう。ドジしたっけ?

「お前、ベッドの他にぶ厚い布団かマットレスあるか?」

「えっと、いきなりなんですか? あっ!」

「?」

「もしかして、私の家に泊まろうとしてます? そういうの本当に迷惑だし、ありえませんから」
気持ち悪いものを見るみたいにして、両手で腕をさすりながら課長を見た。

「馬鹿だろ? 誰がお前の家に泊まるんだよ。同じ建物の下と上じゃたいして変わりばえないだろ。なんの為なんだよ。それは……」

「知りませんよ。課長の考えなんか……ただ、ベッドの話の次は布団の話だなんて。なんだか……」
言いかけた私の隣に課長が座った。

「なんだか? なんだ言ってみろ」
じっと私を見てくる課長。

ーーー見過ぎなんだけど。布団の会話に会議室に2人きり。なんか……セクハラされそう……。
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