きみと世界が終わるまで


……そうだ。


僕はゆりあを笑顔にすると、付き合い始めた日からずっと思い続けてきた。


ゆりあのためなら、どんなことだってしてのけてみせる。


どんな荒波にだって負けない、強くなってみせる。


きみを泣かせるようなことはしない、そう、あれだけ思ってきたじゃないか。


僕は三日月から幾分も下にあるゆりあの顔に目をやる。


不安に満ちたその顔に、僕はそっと笑いかけた。


「ゆりあ、僕はきみのそばにずっといるよ」


嘘なんてない、僕は本気で思ってるんだ。


「ゆりあを亡くしてから、きみに会いたいと、もう一度だけでいいから会いたいとずっと思っていたんだ。そして願い通りこうして僕に会うという選択をしてくれたゆりあを離すわけがないよ」

「……優太」

「僕はゆりあのそばにいる。24時間じゃきっと足りないかもしれないけれど、ゆりあがしたいこと、僕が全部叶えてあげるから」


波が寄せては返す音に耳を傾けながら、僕は必死にゆりあをきつく抱きしめた。


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