きみと世界が終わるまで


ゆりあはきっと照れてるんだ。


そう思うと嬉しくて、僕は調子にのってゆりあの頭をグイ……と自分の肩の上に乗るように仕向けた。


「……優太のばか」

「それ、さっきも聞いたよ」

「何回でも言ってやる、優太のばか」


そんな憎まれ口を叩かれるけど、僕の肩からゆりあは頭をどけようとしない。


それがきっとゆりあの答え。


「素直になれないゆりあも僕は好きだよ」


1ヶ月前は恥ずかしくてとてもじゃないけど自分から言うことができなかった言葉が、今日は不思議とスラスラでてくる。


なぜだろう。


今日だけしかゆりあと一緒の時間を共有することができないと、自分の中でタイムリミットを感じているからだろうか。


「……優太のばか」

「はは、またそれか」


僕が口元を緩めて笑うと、ゆりあはよく耳を澄まさなければ聞こえないほどの声で小さく呟いた。


「でも、好き」


呼吸をするのも忘れてしまうくらい、息がつまって息苦しい。


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