お姫様と若頭様。2nd

Take27




彼が生きていることを知ってから、
1ヶ月が経った。


あれ以来彼にも、
そして仲間たちにも会っていない。






きっと皆は私のことなんて…。
そう思ってしまう私は最低で、


彼はあれ以来ずっと寝たきりになってしまって助からなかった方が…とか、

それ以前に私たち出会わなければ
よかったんじゃ…。

そう思ってしまう私もやっぱり最低だ。



どんどん自分のことが
嫌いになっていく。


私は皆にギリギリ生きるパワーを貰っていただけで、離れたらもう底をついた。


今はもう、どうでもいいとさえ思える。



きっといつか私は…。




皆のこと引っ張って行って欲しいって
聡さんや凱瑠に頼まれた。


でも皆の方が私を支えてくれて…。

感謝って切りがないなって思った。



もっと私が皆のことを
しっかり引っ張れて頼られて、
そんな人だったらよかったのに。



でもそうじゃないのが現実で。


どうしてこうも…
上手くいかないんだろう?


モヤモヤとした気持ちがずっと心を支配して…押し潰されてしまいそう。





赤司はあんなんでもやっぱり総長で
組長で、私なんかよりもずっとそつなくこなしていて…。

力のある人ってきっと、
上に立つべき人のことだと思った。


力って言うのは実際の力だけじゃなくて
皆を引っ張ったり、信頼されたり、笑顔に出来たり、ついて行こうと思えたり。


そんないろんな力を持った人。





私はきっと、
そのどれにも当てはまらない。


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