躊躇いのキス
「バッカじゃないの。
エロ教師」
「はいはい。なんとでも。
べつに手は出してねぇし」
「……へー。意外……」
「お前、俺をなんだと思ってんだよ」
「……変態?」
「犯されたいの?」
ニコニコと微笑みながら返され、すぐに首をぶんぶんと横に振った。
こういう時の雅兄には、ヘタに逆らうと大変なことになる。
「でもやっぱりピンとこないよね。
雅兄が教師だなんて」
「まーな。
でも俺よりももっと似合わないやつが、教師になってるし」
「え?」
「奏人。
お前も覚えてるだろ?
俺の大学んときのダチで、何度か家に来てるし」
「あ、あー!あのすんごいイケメンの!!」
すぐにピンとは来なかったけど、あの人を忘れることはこの先一生ないと思う。
あれほどのイケメン。
テレビでも見たことがない。