独り言<あるOLの一日>

世間の女

うっすらとパステルグリーンに染まった湯船に浸かりながら、
さっきの続きを考えた。

「世の中にいる圧倒的大多数の普通のOLは、一体どんな毎日を過ごしてるの?」

周りの女性達を思い浮かべてみる。

今の職場にいる独身女性達は収入も真奈美とほとんど変わらないので、生活レベルは似たようなものだ。

けれど、独身寮に入っていれば家賃は随分安い。

自分で独り暮らしをしていれば毎月の生活は大変だが、彼女たちには、それを補填してくれるボーナスがある。

だから彼女たちの大半は会社帰りに英会話やヨガに通う、週末や休みには友達と旅行にいく、時々飲み会に参加するなど、単純に自分自身の生活を楽しんでいる。

しかし、不思議なことに彼女たちの多くは、昼食にお金をかけない。

第一、食がとても細い。

お弁当を持参して来る子達もいるが、そのお弁当箱の大きさに驚かされた。

幼稚園児用のお弁当箱なのである。

一度仰天したのは、一番若い女子社員が昼食にお菓子を食べていたことである。

一体、どうやって体を維持しているのか、こちらが心配になってしまう。

あまり、食べ物に興味がないようである。

ダイエットも兼ねてそこで出費を極力抑えているらしい。

もちろん、今ではそれが一般的なのかもしれない。

真奈美にとっては、昼食は重要事項だ。

せめて毎日の昼食くらい満足したものをきちんと食べたいと思うからだ。
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