愛してるの伝え方
愛してるの伝え方



窓に打ちつける雨粒

分厚い雲が光り

雷鳴が鳴り響く




私は一人、雷の恐怖に耐えていた。

いや、正確には二人だけど、限りなく一人に近い。


小さな窓があるだけの暗い体育倉庫。

そこには私と瀬戸くんがいた。



ゴロゴロゴロ…

「っ!」

耳を塞いでも雷鳴は聞こえる。
私は空が鳴るたび、光るたびに、息を飲んだ。

大雨だけならいい。
だけど、雷は昔からすごく苦手だ。

< 71 / 94 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop