初恋は涙色に輝く…


隆太さんにもらったプリントを学級委員に渡してから席に戻る。


この日を境に、味をしめたのか。


隆太さんは2年にお知らせに来るときには必ず私を呼んだ。

時には、他のクラスの分まで渡してきたりもする。


しょうがないなぁ。

と、思いつつも嬉しいと感じてしまう私はおかしいんだろうか。


隆太さんの中で、1番仲の良い後輩は私なんじゃないか。

なんて、都合の良いことを考えちゃう。


………なんか、自惚れちゃいそうだよ。




こんな風に考えていたから、自惚れてたから。

今、私はこんなに辛いのかな。


こんな風に考えていなかったら。

今より、少しは楽だったのかな。


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